エンジンカッター(コンクリートカッター)の使い方

こんにちは!外構職人のほろです。

今日は外構工事、U字溝やL型側溝、道路と歩道の仕切りの縁石などの大きなコンクリート二時製品をカットする時などに使うエンジンカッターという機械について、これから初めて使う方のために書いてみました。

そもそもエンジンカッターって?

エンジンカッターとは、エンジン切断工具で、ブレードはコンクリート用のダイヤモンドホイールや、金属用の切断砥石、チップソーなどもあるようです。(用途によって機械本体の仕様も違うと思います。)

ここで紹介しているのは、外構工事などでよく使う、乾式でコンクリートを切断するタイプの機械です。

パートナーと言う呼び方をする人もいます(昔のメーカー名のようです)

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『エンジンカッター、使った事ないけど、今度の現場でコンクリートの切断加工するところあるんだよなぁ』 などという場合は、レンタル建機屋さんなどでも1日単位で借りることも出来るので、(1日3000~5000円程度)借りて使ってみるのもいいかも知れません。

レンタルの場合、レンタル業者さんにもよると思いますが、一般的に刃だけは買い取りのところが多いようです。

外構工事では必需品

U字溝やL型側溝などの大きなコンクリート二次製品を現場で切断加工する場合には、製品の肉厚があるのでベビーサンダーでは歯が立ちません。 加工が1ヵ所しかない場合や小さなU字溝など、無理やり出来ないこともない場合もありますが、かかる労力と刃の消耗を考えるとやはりエンジンカッターのほうがコスパが良いので、大きなコンクリート製品を何か所も現場で加工する予定がある場合では、圧倒的に早くて切断面がきれいに仕上がるエンジンカッターを使うのが一般的です。

この機械のえらいところは、切り始めだけは少し粉塵が出るものの、切断している間はほとんど粉塵が出ないという点です。(機械自体が空気を吸い込んで後ろから排出するようになっていて、そこに接続する極太ホースで大きな集塵袋に削った粉が送り込まれる様になっている)

初めて使ったとき、これには感動したもんです。。

だけど、エンジンなので仕方ないですが騒音は結構します。エンジン音の他にもコンクリートをカットする時のシャリシャリ音も出ます。

それと、この機械けっこう重いので、長時間使うとかなり腕や肩が疲れます。

保護具

  • 保護メガネ
  • 手袋
  • 防塵マスク
  • イヤーマフ(耳栓)

実際に切る時の手順

対象物にカットする線を書く

現場で加工する寸法が決まったら、(仕上がりで見えるところの場合)製品を正確にに切断するためには、まず切断予定の線をきれいに書くことが大切です。

僕はコンクリートやブロックなどにもよく線を書くのですが、建築用の2ミリの芯のシャーペン的な鉛筆(カチカチノックして芯を出すタイプではなく、頭を押し込んでいる間は芯がフリーになってシューッっと出てくるタイプ)が便利で気に入って長年使ってます。 コンクリートやブロックに書くと、普通の芯ではすぐに折れるし、あっという間にすり減って無くなってしまうため、芯は赤の超硬芯タイプがおすすめ。 あ、また話それました^^;

エンジンを始動。

まず地面のなるべく平らな所に機械を安定させて置きます。

僕が会社で使っているタイプは、エンジンを止めるときだけストップボタンを押すタイプなので(手をはなしている時は常時オン)、プライミングポンプを5回くらいポチポチ押して、チョークレバーを引き、左手でハンドルバーを押さえ、右足でスロットルの下の部分を踏んづけて安定させ、スターターロープを勢いよく引いてエンジンを掛けます。 

エンジンがかかるといきなり高回転になるので、すぐにアクセルを一度握って離します。 するとチョークレバーが戻り、アイドリングの状態になります。 アイドリング時はディスクの回転はしません。

ほとんどチェンソーそっくりな機械なので、チェンソーに慣れている方ならすぐに分かると思います。

集塵袋を膨らませる

集塵袋を接続して、5〜10秒くらいエンジンを中速回転状態にして、切断を始める前に集塵袋を目一杯膨らませてからカットを始めます。袋の接続口がねじれていると膨らみが悪いので、ねじれていたらこの時なおしましょう。

体勢を安定させて構える

機械が重いので、重心をなるべく自分の体の近くに持ってきて使います。右手でスロットル側のハンドル、左手でハンドルバーを持ち、左足を少し前に出します。右手で右のモモ付近に当てるような感じで機械を安定させます。 安全のため、なるべく足場の良い平らな場所で作業しましょう。

機械を軽く構えた時に、刃が自然に垂直になる様に左手で掴むバーの位置を調整して、主にその付近を持って作業します。

罫書きを狙って切断する。

実際に切り始める時は、片目をつぶって刃を真上、1本の線に見える位置から睨み、カットする対象物の線にピッタリ合わせた状態で(線のすぐ上で少し浮かせておく)エンジン回転をある程度上げて、そっと当てる感じで切り始めます。
切る方向は、手前から奥に向かって進みます。

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正しい切る位置に刃先が入ったのを確認し、(刃の回転が止まらない程度にエンジンを吹かしながら)上から睨んで刃の延長線上と、対象物に書いた線がピッタリいくように右手側のハンドルを振って向きを微調整します。

刃先が少し入ってからでも大丈夫なので、垂直面に書いた線も同時に見ます。(垂直の調整は左手のバーを左右に振って調整)

エンジンの回転を上げて、切り進めます。下方向に押し付ける力はあまり必要なく、機械の重さに任せるように、刃の深さを見ながら少しずつ前に進めます。 腰の位置はなるべく機械に寄せる感じで。

正確に切断するためには、切ってる最中は何度も片目で刃の延長線と、切断予定の線が合っているかを確認しましょう。

切断完了、エンジンを止める

⑤切断が終わったら機械を地面に置いて、エンジンが止まるまでストップボタンを押し続けます。(機種によってはオン、オフのタイプもあるかも)

次に使う時は、エンジンがあったまってる間はチョークレバーは使わずに始動します。

燃料

通常、25:1の混合ガソリンの機械が主流です。
自分で用意する場合は、2サイクルエンジンオイルと携行缶などでガソリンを用意して、空いている4Lのオイル缶などで作るか、人がいる(セルフではない)ガソリンスタンドでは、言えば作って売ってくれるところも多いので、スタンドに問い合わせてみるといいと思います。スタンドでお願いする場合は2サイクルオイルも一緒に買ってあげましょう(笑)

また最近ではホームセンターなどで25:1で混合済みの燃料も売ってたりします。ホームセンターの燃料は割高ですが、年に1回くらいしか使わない場合等は、長期保存もきく燃料の様なのでアリかも知れません。

ただ、エンジンカッターはパワーがある機械なので、それなりに燃料は消費します。 割と加工が多い場合は4L缶くらい用意したほうが良いでしょう。

必要な資格等

ダイヤモンドホイールのタイプの機械の場合は基本的には特に資格は必要ありません。(砥石タイプの機械の場合は『研削砥石の交換』の特別教育が必要)
強いて言えば『振動工具』と、『粉じん』の安全衛生教育を受けていればなお良いと思いますが、なくても法令違反にはならないようですが、使う機会が多い方は安全意識を高めるために受講をおすすめします。

細かく説明すると難しく感じるかも知れませんが、全然難しい機械ではありません。一回やって見れば『あぁ、こんな感じね』ってなると思います。 慣れてきて機械がブレずに切れる様になると、切断面はツルッとして非常に綺麗です。

基本的にエンジンの工具は、電動工具に比べて多少重かったり、うるさかったり、値段が高かったり、混合ガソリンの管理が面倒くさかったりしますが、電動工具とは比べ物にならない圧倒的なパワーとスピードがあるので、必要に応じて使い分けましょう。

正しく使って快適なエンジンカッターライフを!

そして、やっぱり自分のとこでやるのはめんどくさい、という場合にはほろさんに発注してください(笑)

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