独立基礎の埋め方

独立基礎の埋め方

こんにちは~。フェンスの仕事もけっこうするブロック屋のほろです。

今回は、庭や建物の外周など、土の部分に直接フェンスを施工する際に使われる『独立基礎』の効率の良さげな埋め方について解説してみましょう。

今回は空き地をネットフェンスでコの字形に囲うという現場があったので、その写真を例にとってみることにします。

この日に使った独立基礎はフェンス柱用が180サイズ(1辺が18センチ)、門柱の独立基礎は250サイズ(1辺が25センチ)で、高さはどちらも45センチの物を使用しました。
18センチ角の独立基礎はホームセンターでも普通に手に入る、おそらく一番出回っているサイズと思います。

25センチ角の独立基礎はかなり重いので、運ぶのがちょっと大変ですが、力持ちの人なら一人で持てるサイズです。大き目のホームセンターなら在庫しているかも知れません。

施工の手順は、まずは柱の位置決めから始めます。ネットフェンスの柱ピッチは一般的なフェンスと同じ2mピッチなので、扉の位置も同時に考えながら柱の位置を決めていきます。

この写真の現場の規模なら普通のスケールでも大丈夫ですが、もっと直線距離が長くて、たくさん柱を立てる場合には巻き尺が便利です。1個目の独立基礎の位置が決まったらそこにゼロを合わせて2m、4m、6m、8m、というように、巻き尺が伸びる範囲で一気に印をしていきます。


 なぜこんな事をわざわざ書くかというと、「2m測って印、そこからまた2m測って印」というようなやり方をする人が多いからです。それでは誤差が出やすいし時間も余計に掛かってしまいますので、位置決めの際は手持ちのスケール、または巻き尺でも一番長いものを使いましょう。

柱位置のマーキングは、この現場のように周囲にブロック塀や道路の縁石など絶対動かないものがある場合には、赤鉛筆などで印を付けると分かりやすいと思います。(お隣さんのブロック等の場合は、仮にテープを貼らせてもらって、テープに印をつけるといいでしょう)

周りに建造物が何もない場合には、地面に直接杭やドライバーなどを刺すか、マーキング用にスプレーで印をするのも分かりやすい方法です。 ですが、モロに穴を掘る場所に印をつけると、掘り始めた時に本来の位置が分からなくなってしまうので、掘る位置からは少し逃がして印をつけましょう。

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↑この写真は独立基礎を埋めた後ですが、分かりやすいようにわざとスプレーしてみました。土木っぽい作業の時にはとても便利で見た目に分かりやすく、間違いも起こりにくい方法です。

全ての埋める位置に印を付けてから独立基礎を間配りすると、重い独立基礎を何度も移動しなくて済み、結果時間も短縮されます。細かいですが、仕事の速さはこういった細かい事の積み重ねなんですねぇ。

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マーキング、間配りが終わったらいよいよ穴を掘り始めます。 僕らの様な職人さんは、リャンスコ(両面スコップ)とかアメリカンスコップなどと呼ばれる穴掘り専用の特殊なスコップで穴を掘ります。

地中からは、古~い空き缶やら、レンガ、コンクリートガラ、色んなゴミ等いろいろ出てくるのでなかなか手ごわい場合もあります。 昔の人は何でも埋めちゃってたんですねぇ(笑)
なので、穴掘りの場合は斫り機(コンクリートを壊す機械)はあれば準備したほうが無難ですね。(この日も実際けっこう使いました) 逆に何も硬いものに当たらず、あっさり掘れたらラッキーと思いましょう(笑)

穴を掘るのにかかる時間は、地面の硬さとコンクリートガラや砕石等が埋まっているか、いないかによって大幅に違ってきます。こればかりは職人の熟練度に関係なく、事前には予測不可能な部分でもあるのです(;^_^A)

逆に言えば、すんなり穴さえ掘ってしまえれば独立基礎を埋めるのとフェンスの柱を立てる作業は時間が予測できるので、全体の施工にかかる時間は穴掘りにかかっているとも言えます。…すみません、脱線しすぎましたwwww

さて穴を掘り終えたら、両端部の独立基礎から先にキメていきましょう。埋める深さは、地面から少し独立基礎の頭が出るくらいに設定するのが一般的です。地面より低いと土で埋まって、柱の根元が常に湿った状態になって腐食が早まってしまうので、可能なら周りの地形なども考慮しつつ、将来的にも土で埋まらないであろう高さに設定しましょう。

前後しますが、穴を掘る深さは、独立基礎の高さが45センチなので、大体45センチほどの深さまで掘り、底に砂利や砕石(但し玉砂利は不向き)を少し入れて、タンパーという専用の道具で突き固めます。ない場合は独立基礎を2~3回持ち上げて落として突き固めます。←これは疲れますw

またまた前後しますが、穴のサイズですが、独立基礎を入れてから土で埋め戻す際に木の棒などで突き固めながら少しづつ埋めるので、前後左右3センチづつほど大きめに掘りましょう。(18センチ角独立基礎の場合は24センチ角程度…といっても実際にはそんな厳密に掘れませんがw)

両端部の独立基礎が埋め戻し終わったら、中間部に埋める基礎の高さと通りを簡単に、きれいに揃えるために水糸を張ります。(フェンスの柱の立て方と同じ考え方ですね)

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中間部の穴をタンパーで突き固めてる様子です。ピンクの糸が(両端部の基礎から張っている)独立基礎の天端高さなので、糸から45センチの深さで突き固めれば一発で高さが決まるワケです。 もうね、何度もスケールで測るのがめんどくさいので、タンパーにマジックで45センチを書いちゃうんですね~。←天才ww …というか最初から目盛り付いてればいいのに、って思います。

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埋め戻している写真です。手前に大きく空いているのは、間違えて掘ったからです。 そこは触れないでください。 基礎の横に見えている木の棒(サンギと呼ばれるサイズの物)で少しづつ均等に周りの土を突き固めます。この時、独立基礎の上に水平器を置いて、基礎が垂直に固定されるように前後、左右の傾きを交互に確認しながら少しづつ埋めましょう。

独立基礎を埋める手順はそんなところでしょうか(^^)/

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ちなみにこの日は入社1週間の期待の新人くんと僕の二人で、あれこれ教えながらネットフェンスの柱12本、門扉の柱が2本で合計14か所独立基礎を埋め、柱を立ててモルタルで天端を仕上げてちょうど1日が終了しましたとさ。

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↑翌日新人くんと2人で無事施工完了できました(^^)/

コメント

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